10月5日 最終日、ブリュッセルへ


昨日、友達から「今日見たワッフルの店、朝早くからやってるよ」と教えてもらったので、そこをスタートにベッタベタなブリュッセル旅行をする。


朝、片づけをしながら支度をしていたら、いつもよりゆっくりの朝となってしまった。友達をの出社を見送って、いざブリュッセルへ。


友達に貸してもらったMobibは、市内のメトロ、トラムやバスに乗れるICカードである。事前にチャージして使用するが、一定時間までは追加なしに乗ることができる。駅やバス内にある赤い機械にタッチすることで使用可能。チャージは駅にある「GO」と書かれている機械でできる。


友人の住むエリアは日本人も多くいるそうで、トラムにも見られた。目の前にいたベビーカーの男の子は、音の出る絵本で遊んでいたのにお母さんに音を消されてしまいご機嫌斜めである。どちらかというと、「わー音が出るねー」という反応がもらえないことに不満であるようにも見える。かわえぇ・・・と思っているのもあっという間で、メトロに乗り換える。メトロはスリが多いと聞くが、座ってしまえば特に何もなく、セントラル駅へ着いた。

 


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さて、まずは昨日も行ったグランプラスを目指す。目的としたワッフル屋さんは広場近く、取材も多いところで、なんと朝7時から開店しているとのこと。まずワッフル屋さんに行く。どうもやる気がまだないらしく、愛想と言うものは皆無である。こんなものやろ、とワッフルとコーヒーを頼む。こちらの四角いワッフルはあまり味がついておらず、いろいろとトッピングして楽しむものである。一方、今回行っていないリエージュのワッフルは、甘い味のしっかりする、それだけでも食べられる丸いワッフルである。生クリームとフレッシュフルーツを乗せたものをもらったが、見た目に反し生クリームがあっさりしていて、ぺろっと平らげられた。


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お店で見ていると、店員は常連客とは楽しそうに話している。楽しそうでいいなぁ~と思ったが、まぁ別にどうでもよい、と会計すると、なぜか店員テンションアゲアゲである。「Cash?Card?Cash?Card?」と宇ザがらみがひどい。楽しい。


お店を後にし、次の名物小便小僧を目指す。途中に「触ると幸せになれる像」があったので一応触っておくが、状況がなんだか不幸せそうなので、この人の幸せを祈らずにおられない。


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一方小便小僧はいつも通り幸せそうな顔をしているので対比がすごい。今日のイエローはなんだろうか、目に鮮やかだ。年間1/3くらいは何かの服を着せられているそうで、その先にある衣装博物館にはワードローブが飾ってあるそうだ。


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先へ進み、本日のメイン、芸術の丘である。王立美術館は、今回の旅であらかじめ見ておきたいとチェックしていた。


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ただ、芸術の丘に来たが、建物が大きすぎてどこから入ればいいのかわからない。とりあえず見えた入口(どうもマグリッド美術館の入口だったらしい)で、王立美術館のうち、古典美術館、現代美術館、マグリッド美術館の3館に入れるチケットを15ユーロで購入した。


時代順に、と思い、まずは古典美術館に。古典美術館は13世紀~17世紀の絵画が置いてある。ここには日本人観光客もいて、なにやら話をしながら進んでいるがスルーする。私はあまり詳しくないので、解説の付いている絵画を中心に見ていく。これだけ長い期間の絵画がひとつの美術館にまとまっていると、時代ごとの絵画の描き方に大きな違いが見られておもしろい。宗教画が人物画、静物画に続き、絵画の中の絵画、というメタ視点の絵が出てきたときには、興奮が止まらずにやにやしてしまった。


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次に行った現代美術館では、オステンドで見なかったアンソールの絵画が見られたことが良かった。奇抜な絵が特に着目されるが、丁寧に生活を描いている絵もあり、もう少し深堀りしていきたい気持ちとなった。


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一方マグリッド美術館はよくわからなかった。ここまでつきすすんでいると何がどうなっているのやら全くわからない。素描はまるで小学生の落書きである。何をどうしたらこういう仕上がりになるのか、ベルギーの人ならわかるのだろうか。よくわからない。


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解せぬ気持ちを抱えたまま、芸術の丘を後にする。楽器博物館も見ようかと思ったが、ディナンで満足したので、グランプラスに戻る。お昼の時間をとっくに過ぎていたので、食べるところを探すが、グランプラスはとても混んでいるしそこそこ値段もする。昨晩のお店のあたりは1430までのところが多く、時間も微妙である。結局、友達へのお土産を見つつ、カルフールエクスプレスでサンドイッチとReffeを購入し、グランプラスでぼんやりと食べることにした。


今日は本当に暑いなぁ、まぶしいなぁと思っていると、隣にフランス語を話すおばあちゃんが「ちょっとここいい?」と座った。「何食べてるの?」「どうしたの?」と(多分)聞いてくるので、持ちうる限りの英語とボディーランゲージを使ってお返事する。洋服やアクセサリーからすると、スリという感じもしないが、こっちに来てから最も近づいてきた他人である、安心することはできない、と貴重品に気をつけながらご飯を食べていると、知り合いが来たらしく、おばあちゃんは去っていった。


とても暑い日で、ビールも飲んでいい気分になっていたので、予定より早いがお土産を購入して帰ることにする。先ほど行ったカルフールの途中に友達が教えてくれたGONDOYというお店があったのでそこでクッキーを買い、LEONIDASで友達へチョコレートを買う。最後にカルフールリエージュワッフルと自分用にビールを購入して仕舞いである。

 


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メトロでホームを間違えるということもあったが、無事乗車する。ただ、ビールががしゃんがしゃんと音を立ててしまい、そのたびに恥ずかしい思いをした。メトロからトラムに乗り換え、友達のおうちにたどり着いたが、周りは同じような建物ばかりで迷ってしまう。おそらく日本人の夫婦が近くにいたが、不審な目で見られてしまった。


無事、おうちにたどり着いて一息、汗を流させてもらい、ビールを飲みつつ最終の片づけをする。こんなに広く、すてきなおうちと今日でお別れかと思うととても名残惜しい。そうこうする間に友達が帰ってきたので、空港まで送ってもらう。空港のエレベーターから降りるときには、子供がお母さんに「ジャポネー?」と聞いていた。「ジャポネーやで~」と話しながら空港へ。荷物を預け、友達としばしのお別れである。また会いに来たいなぁ、と寂しい気持ちである。


さはさりながら時間もあるので検査、出国審査を終え、飛行機へ。飛行機では、CAさんが優しく話しかけてくれたり、目の前のおじいちゃんにウザがらみをされていたりしていたが、ほとんどを寝て帰ったために記憶がほぼない。


気づけば成田。あっという間の旅だった。


歓待してくれた友人、とてもありがとう。これほど楽しい旅になったのは君のおかげだ。また行きたいなぁ、という気持ちでいっぱいである。