9月29日 フランドル地方へ

ベルギーという国は実に難しい国で、ヨーロッパの十字路とも言われているらしい。ドイツからスペイン、イギリスからイタリアと、交通の要衝になっている。その影響で、地域はおおむねフラマン語オランダ語に似る)を話すフランドル地方と、フランス語を話すワロン地方に分かれる。ブリュッセルは首都であることから、フランドル地方に属するも公用語フラマン語、フランス語の両方である。


アントワープには行ったこともあるし、ということで、今回はブルージュを中心に近くの町を立ち寄ることに。


ブリュッセルからブルージュまでは、車で一時間ほど。ちなみにベルギーは右側通行。市街地はロータリーが多く、進入は自分の前に三角形の線があれば相手が優先。また、信号は右側の高さ2mくらいにある信号を見ることになっている(運転席から見づらい)。高速道路の速度規制は120(+7)km。


ブルージュに着いたら、考えていたよりもずっと人が多かった。救世主大聖堂近くのZilverstraatの駐車場に停めて、マルクト広場へ。


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鐘楼のカリヨンがずーっと鳴ってる。15分ごとではなかったろうか。まずはインフォメーションセンターで地図をもらい、どこが面白そうか確認。
広場だけでも、鐘楼、市庁舎、聖血礼拝堂と見所はたくさん。これらは外観を見るだけにとどめ、ぶらぶら歩いていたら、ベンチに浮浪者が寝てる!
と思ったら、聖マグダレーナ教会前のベンチにキリストの像が置いてあったのでした。茶色くて滅茶滅茶紛らわしいやつ。
聖マグダレーナ教会ではアートフェスをやっていて、わかるようなわからなようなアートがたくさんあった。


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そのまま運河に出ると、ゲントの門に突き当たる。ここが昔の町の端っこ。


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運河の向こうはなにもなかったのかなって思っていたら、突然のブザー音。この運河、北海まで繋がっていて、輸出用の船やクルーズ船が行き交うため、ゲントの門は跳開橋となっていた。続く十字の門も跳開橋で、こんなんこち亀でしか見たことないよ!と大興奮。この運河に流れる小さな運河では、水門で止めて昇降機にしてるところがあって、運河の活きる素敵な町である。

 


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ちなみに近くにあった小便器。多分現役


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近くにあるボン・シェール風車はオルヌヌから移築されたもの。現在は使われてないのかな?風情がある。


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そこから街なかに戻る途中、猫祭りの看板を発見!かわいいなぁと思っていたら、これ、かつて猫は魔女の使いだったため、お祭りの最後に鐘楼から黒猫を地面に投げ捨てていたお祭りのことなんだと。さすがに今は猫のぬいぐるみを投げるだけというが、そこは投げるのね…。


そのまま歩いていくと、ヤン・ファン・アイクの像が。そしてその前には大きな鯨!プラスチックアートだとは思うんだが、「石巻」「山長」など、日本のものが使われている。宮城県の名前が多かったから、もしかしたら震災復興関係かなぁ…。






近くにあるフリット博物館では、ジャガイモの育成やフリットの揚げ方(ベルギーは2度揚げだよ!)を開設。キャラクターが絶妙にかわいくなくて、にっこにこである。ベルギーのフリットはマヨネーズをつけることが多いらしいが、「samurai sause」なるものがあるということでそれを頼む。ピリッと辛いマヨネーズソースだった。


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お昼ご飯の時間も過ぎてきたので、デ・ハルヴ・マーンビール醸造所へ。地ビールZottの醸造所見学ができるそうだが、あまりに人が多かったのでお昼ご飯を食べる。さっき食べたフリットも、当然のように着いてくる。これがベルギースタンダード!


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救世主大聖堂の脇を通って駐車場に戻り、ベルギー最大のリゾート地、オステンドへ。


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オステンドに来たのは、ポール・デルヴォーかジェームズ・アンソールの画集がほしいというお土産要請を叶えるためである。


Mu.ZEE近くに路駐し、歩き始める。ベルギー
では路駐がオッケーで、住民は家から何メートルの範囲で許可が出、それ以外の人は駐車時間の表示と路上の自販機で買うチケットを置いておけば路駐できる。だから片道2車線でも、おおむね1車線になっていたりする。


たまたまアートフェスがやっていて、アンソールエリア以外は無料だった。
現代美術はやっぱり難しい。アートだと言い張ったらなんでもアートとなるのか?と頭の中が混乱。フラッシュを焚かなければ自由に写真を撮ってよく、撮ったはいいがこれはなんだ。


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アンソールの画集を無事購入し、リゾート地の海辺へ。こちらではあまりサーフィンはしないそう。みんな浜辺でゆったりしていた。浜辺の裏にはカジノがある。ここのはとてもきれいだが、ベルギーのカジノは日本でいうパチンコのような、ちょっと寂れた雰囲気のあるものも多いそう。


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インフォメーションセンターで地図でももらおうかと思っていたら、ここは芸術関係のものばかり置いてあるところ(Museum Voor Schone  Kunsten)で、総合地図はゲットならず。
このエリアはどうも高くて、100ユーロ以上する物件がほとんど。部屋の広さよりもテラスの広さが重要のようで、大抵の物件情報にはテラスの有無、広さが記載してある。


帰り道にゲントに寄ってもらう。以前来たが相変わらず美しい街である。
St.Michielskerk近くの駐車場に停めて、フランドル伯居城まで運河沿いをブラブラ。
ここのショッピングセンター、外観はとても古いのに中はとてもきれいで、ギャップがすごい。


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フランドル伯居城は、修復をかなり行っているようで、みためにも分かる。


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グラスレイの時計台はほっそりとした佇まいで、白鳥のイメージである。


さて、帰ってくる高速道路はちょっと不安である。合流地点にしか電灯が着いておらず、基本的に暗い。こういう仕様なんだって。


帰る時間も遅くなってしまったので、今日もおうちご飯である。毎日ありがたい。明日の予定を決めて、おやすみなさい。